专利摘要:
本発明は、マイコバクテリウム属、特に結核菌の細胞を、一定のデフェンシンにより殺すか又は阻害するための方法に関する。
公开号:JP2011514346A
申请号:JP2010549111
申请日:2009-02-27
公开日:2011-05-06
发明作者:ケー. スクールニク,ゲイリー;ラベントス セグラ,ドロテア;チョプラ,シドハルト;クリステンセン ヘゲンハウク,ハンス−ヘンリック
申请人:ノボザイムス アデニウム バイオテック アクティーゼルスカブ;
IPC主号:C07K14-195
专利说明:

[0001] 本発明は、結核処理、例えばマイコバクテリウム、例えば結核菌により介在される疾病のデフェンシンによる処理に関する。]
背景技術

[0002] 結核は、結核菌による感染により介在される感染性疾病である。結核は、発展途上において主要疾病であり、そして世界の先進地域においても高まっている問題である。感染はかなりの期間、無症候性であるが、疾病は、肺の急性炎症として最も共通的には表され、発熱及び非生産的な咳嗽をもたらし、処置しなければ、重度の合併症及び死が典型的にはもたらされる。結核は一般的に抗生物質治療により、例えばイソニアジッド(例えば、Merck Index, 第12版、項目5203を参照のこと)、リファンピン(リファンピシン)(Merck Index, 第12版、項目8382を参照のこと)、ストレプトマイシン(Merck Index, 第12版、項目8983を参照のこと)による処理により制御され得るが、しかし主な問題はそのような抗生物質に対する菌株の薬剤耐性の発生である。]
[0003] デフェンシン基材の薬物、及びマイコバクテリウム、例えば結核菌により介在される疾病の処理のためへのそれらの使用方法を提供することが、本発明の目的である。]
[0004] 本発明者は、一定のデフェンシン変異体が結核菌に対して卓越した活性を示し、そしてマイコバクテリウムにより引き起こされる疾病、例えば結核の処理に使用され得ることを、現在見出した。]
[0005] 1つの観点においては、本発明は、マイコバクテリウム(Mycobacterium)により介在される疾病、例えば結核の治療処理のための薬物の製造のためへの、配列番号2の成熟ポリペプチドの位置5、9、11 、13、14、17、20、23、26、31、36 及び 38に対応する1又は複数の位置での置換を含んで成る、親デフェンシンの変異体の使用を提供し、ここで前記変異体が結核菌細胞を殺害するか又は阻害することができ;そして前記親デフェンシンが、配列番号2の成熟ポリペプチドに対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含んで成るポリペプチド、又は配列番号1の成熟ポリペプチドコード配列と、高い緊縮条件下でハイブリダイズするポリヌクレオチドによりコードされるポリペプチド、又はその相補鎖である。]
[0006] 第2の観点においては、本発明は、マイコバクテリウムにより介在される疾病、例えば結核の治療処理のための、配列番号2のポリペプチドの位置5、9、11 、13、14、17、20、23、26、31、36 及び 38に対応する1又は複数の位置での置換を含んで成る、親デフェンシンの変異体を提供し、ここで前記変異体が結核菌細胞を殺害するか又は阻害することができ;そして前記親デフェンシンが、配列番号2の成熟ポリペプチドに対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含んで成るポリペプチド、又は配列番号1の成熟ポリペプチドコード配列と、高い緊縮条件下でハイブリダイズするポリヌクレオチドによりコードされるポリペプチド、又はその相補鎖である。]
[0007] 第3の観点においては、本発明は、配列番号2のポリペプチドの位置5、9、11 、13、14、17、20、23、26、31、36 及び 38に対応する1又は複数の位置での置換を含んで成る、親デフェンシンの変異体とマイコバクテリウム細胞とを接触することを含んで成る、マイコバクテリウム細胞を殺害するか又は阻害するための方法を提供し、ここで前記親デフェンシンが、配列番号2の成熟ポリペプチドに対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含んで成るポリペプチド、又は配列番号1の成熟ポリペプチドコード配列と、高い緊縮条件下でハイブリダイズするポリヌクレオチドによりコードされるポリペプチド、又はその相補鎖である。]
[0008] もう1つの観点においては、本発明は、有効量、例えば抗−マイコバクテリウム有効量の親デフェンシンの変異体を、マイコバクテリウムにより介在される疾病の処理の必要な対象に投与することを含んで成る、そのような疾病の処理方法を提供し、ここで前記変異体が配列番号2のポリペプチドの位置5、9、11 、13、14、17、20、23、26、31、36 及び 38に対応する1又は複数の位置での置換を含んで成り;そして前記親デフェンシンが、配列番号2の成熟ポリペプチドに対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含んで成るポリペプチド、又は配列番号1の成熟ポリペプチドコード配列と、高い緊縮条件下でハイブリダイズするポリヌクレオチドによりコードされるポリペプチド、又はその相補鎖である。]
[0009] 病原性マイコバクテリウムは、マイコバクテリウム・ツベルキュロシス(Mycobacterium tuberculosis)、マイコバクテリウム・ボビス(Mycobacterium bovis)、マイコバクテリウム・カンサシ(Mycobacterium kansasii)、マイコバクテリウム・レプラエ(Mycobacterium leprae)、マイコバクテリウム・ウルセランス(Mycobacterium ulcerans)、及びマイコバクテリウム・アビウム(Mycobacterium avium)を包含する。マイコバクテリウムにより介在される疾病は、マイコバクテリウム感染を包含する。処理は、治療及び予防を包含する。本発明に従って使用するための又は本発明に従って疾病を処理するためのデフェンシン変異体は、この後、“本発明のデフェンシン”として企画される。]
[0010] 発明の特定の記載:
本発明は、配列番号2の成熟ポリペプチドの位置5、9、11 、13、14、17、20、23、26、31、36 及び 38に対応する1又は複数(いくつか)の位置での置換を含んで成る、結核菌を殺害するか又はその増殖を阻害できる、親デフェンシンの変異体を包含する、マイコバクテリウムにより介在される疾病の処理のための医薬、及びそれらの医薬の使用方法に関する。]
[0011] 定義:
変異体:
用語“変異体”とは、配列番号2の成熟ポリペプチドの1又は複数(いくつか)の特定位置での1又は複数(いつくか)のアミノ酸残基の変更、例えば置換、挿入及び/又は欠失を含んで成るポリペプチドとして本明細書において定義される。変更されたポリヌクレオチドは、配列番号1に開示されるポリヌクレオチド配列又はその相同配列の修飾により、ヒト介在を通して得られる。]
[0012] デフェンシン:
用語“デフェンシン”とは、本明細書において使用される場合、デフェンシン種類の抗菌ペプチドに属するような、当業者により認識されるポリペプチドを言及する。ポリペプチドが本発明のデフェンシンであるかどうかを決定するために、そのようなアミノ酸配列が好ましくは、自由に入手できるHMMERソフトウェアパッケージを用いることにより、PFAMデータベースの隠されたmnrkovモデルプロフィール(HMMプロフィール)と比較される(例6を参照のこと)。]
[0013] PFAMデフェンシンファミリーは、デフェンシン_1又は"哺乳類デフェンシン" (受託番号 PF00323), デフェンシン_2 又は "節足動物デフェンシン" (受託番号PF01097), デフェンシンβ 又は "βデフェンシン" (受託番号PF00711 ), デフェンシン_プトペプ 又は"デフェンシンプロペプチド" (受託番号PF00879) 及び γ-チオニン又は "γ-チオニン ファミリー" (受託番号PF00304)を包含する。]
[0014] デフェンシンは、β−デフェンシンクラス、θ−デフェンシンクラス、昆虫(節足動物)デフェンシンクラス、又は植物デフェンシンクラスに属することができる。
1つの態様においては、本発明のデフェンシンのアミノ酸配列は、4, 5, 6, 7又は8個のシステイン残基、好ましくは4, 5又は6個のシステイン残基、より好ましくは4又は6個のシステイン残基、及び最も好ましくは6個のシステイン残基を含んで成る。
デフェンシンはまた、デフェンシンクラスのいずれかの特徴的な特徴を共有する合成デフェンシンでもあり得る。]
[0015] そのようなデフェンシンの例は、α- デフェンシン HNP-1 (ヒト好中球ペプチド) HNP-2 及び HNP-3; β- デフェンシン-12, ドロソマイシン,ヘリオマイシン, γ1-プロチオニン,昆虫デフェンシン A, 及びに開示されるPCT 出願WO 99/53053号, WO 02/085934号、WO 03/044049号、PCT/DK2005/000725号、及びPCT/DK2005/000735号を包含するが、但しそれらだけには限定されない。]
[0016] 親デフェンシン:
用語“親”デフェンシンとは、本明細書において使用される場合、修飾、例えば置換、挿入、欠失及び/又は切断が本発明に使用されるデフェンシンを生成するために行われているデフェンシンを意味する。この用語はまた、変異体が比較され、そして一列整列されるポリペプチドも言及する。親は天然に存在する(野生型)ポリペプチド又は変異体であり得る。例えば、親ポリペプチドは、アミノ酸配列において修飾されているか又は変更されている、天然に存在するポリペプチドの変異体であり得る。親はまた、同じ染色体遺伝子座を支配する遺伝子の複数の他の形のいずれかによりコードされるポリペプチドである、対立遺伝子変異体でもあり得る。]
[0017] 単離された変異体又はポリペプチド:
用語“単離された変異体”又は“単離されたポリペプチド”とは、本明細書において使用される場合、源から単離される変異体又はポリペプチドを言及する。1つの観点においては、変異体又はポリペプチドは、SDS−PAGEにより測定される場合、少なくとも1%純粋、好ましくは少なくとも5%純粋、より好ましくは少なくとも10%純粋、より好ましくは少なくとも20%純粋、より好ましくは少なくとも40%純粋、より好ましくは少なくとも60%純粋、さらにより好ましくは少なくとも80%純粋及び最も好ましくは少なくとも90%純粋である。]
[0018] 実質的に純粋な変異体又はポリペプチド:用語“実質的に純粋な変異体”又は“実質的に純粋なポリペプチド”とは、本明細書において、多くとも10%、好ましくは多くとも8%、より好ましくは多くとも6%、より好ましくは多くとも5%、より好ましくは多くとも4%、多くとも3%、さらにより好ましくは多くとも2%、最も好ましくは多くとも1%及びさらに最も好ましくは多くとも0.5%(重量による)の天然において又は組換え的に結合される他のポリペプチド材料を含むポリペプチド調製物を示す。従って、好ましくは、実質的に純粋な変異体又はポリペプチドは、調製物の存在する合計ポリペプチド材料の少なくとも92%の純度、好ましくは少なくとも94%の純度、好ましくは少なくとも95%の純度、好ましくは少なくとも96%の純度、好ましくは少なくとも97%の純度、好ましくは少なくとも98%の純度、さらに好ましくは少なくとも99%の純度、最も好ましくは少なくとも99.5%の純度、及びさらに最も好ましくは少なくとも100%(重量による)の純度である。]
[0019] 本発明の変異体又はポリペプチドは好ましくは、実質的に純粋な形で存在する。これは、例えば、良く知られている組換え方法、又は従来の精製方法により、変異体又はポリペプチドを調製することにより達成され得る。]
[0020] 成熟ポリペプチド:
用語“成熟ポリペプチド”とは、翻訳及びいずれかの後−翻訳修飾、例えばN−末端プロセッシング、C-末端を切断、グリコシル化、リン酸化、等に続いて、その最終形で存在するデフェン活性を有するポリペプチドとして本明細書において定義される。1つの観点においては、成熟ポリペプチドは、シグナルペプチドである配列番号2のアミノ酸−55〜−33、及び配列番号2のアミノ酸−2〜−1でのkex−部位の発生を予測するSignal Pプログラムに基づいて、配列番号2のアミノ酸1〜40である。]
[0021] 成熟ポリペプチドコード配列:
用語“成熟ポリペプチドコード配列”とは、デフェンシン活性を有する成熟ポリペプチドをコードするヌクレオチド配列として本明細書においては定義される。1つの観点いおいては、成熟ポリペプチドコード配列は、シグナルペプチドをコードする配列番号1のヌクレオチド1〜69、及び配列番号1のアミノ酸−2〜−1でのkex−部位の発生を予測するSignal Pプログラムに基づいて、配列番号1のヌクレオチド166〜285である。]
[0022] 同一性:
2種のアミノ酸配列間の又は2種のヌクレオチド配列間の関連性が、パラメーター“同一性”により記載される。
本発明のために、2種のアミノ酸配列間の同一性の程度が、EMBOSSパッケージ(EMBOSS: The European Molecular Biology Open Software Suite, Rice et al., 2000, Trendsin Genetics 16: 276-277; http://emboss.org)、好ましくはバージョン3.0.0又はそれ以上のバージョンのNeedleプログラムにおいて実施されるように、Needleman-Wunsch algorithm (Needleman and Wunsch, 1970, J. MoI. Biol. 48: 443-453)を用いて決定される。使用される任意のパラメーターは、10のギャップ開放ペナルティー、0.5のギャップ延長ペナルティー、及びEBLOSUM62 (BLOSUM62のEMBOSSバージョン)置換マトリックスである。Needleラベルされた“最長同一性”(−nobriefオプションを用いて得られた)の出力が、%同一性として使用され、そして次の通りにして計算される:
(同一残基×100)/(一列整列の長さ−一列整列におけるギャップの合計数)]
[0023] 本発明のために、2種のデオキシリボヌクレオチド配列間の同一性の程度が、EMBOSSパッケージ(EMBOSS: The European Molecular Biology Open Software Suite, Rice et al., 2000, Trendsin Genetics 16: 276-277; http://emboss.org)、好ましくはバージョン3.0.0又はそれ以上のバージョンのNeedleプログラムにおいて実施されるように、Needleman-Wunsch algorithm (Needleman and Wunsch, 1970, 前記)を用いて決定される。使用される任意のパラメーターは、10のギャップ開放ペナルティー、0.5のギャップ延長ペナルティー、及びEBLOSUM62 (NCBI NUC4.4のEMBOSSバージョン)置換マトリックスである。Needleラベルされた“最長同一性”(−nobriefオプションを用いて得られた)の出力が、%同一性として使用され、そして次の通りにして計算される:
(デオキシリボヌクレオチド×100)/(一列整列の長さ−一列整列におけるギャップの合計数)]
[0024] 変異体の企画のためのコンベンション:
本発明のために、配列番号2で開示されるデフェンシンのアミノ酸配列が、もう1つのデフェンシンにおけるその対応するアミノ酸残基を決定するために使用される。もう1つのデフェンシンのアミノ酸配列が配列番号2で開示されるデフェンシンのアミノ酸配列と一列整列され、そしてその一列整列に基づいて、配列番号2で開示されるデフェンシンのアミノ配列におけるいずれかのアミノ酸残基に対応するアミノ酸位置番号が決定され得る。]
[0025] ポリペプチド配列の一列整列は、例えば"ClustalW" (Thompson, J. D., Higgins, D. G. and Gibson, TJ. , 1994, CLUSTAL W: Improving the sensitivity of progressive multiple sequence alignment through sequence weighting, positions-specific gap penalties and weight matrix choice, Nucleic AcidsResearch 22: 4673-4680)を用いて製造され得る。DNA配列の一列整列は、鋳型としてポリペプチド一列整列を用いて、DNA配列からのその対応するコドンによりアミノ酸を置換することにより行われ得る。]
[0026] 通常使用の対様配列比較アルゴリズムは、約20〜30%の配列同一性の点を越えて逸脱されなかったポリペプチド配列間の類似性を検出するために適切である(Doolittle, 1992, Protein Sci. 1 : 191-200; Brenner et al., 1998, Proc. Natl. Acad. Sci. USA 95, 6073-6078)。しかしながら、同じ折りたたみ及び類似する生物学的機能を有する真に相同のポリペプチドはしばしば、従来の配列に基づく比較がそれらの関係を検出するのに失敗する点に逸脱する(Lindahl and Elofsson, 2000, J. MoI. Biol. 295: 613-615)。配列に基づく調査におけるより高い感度が、データベースを調べるためにポリペプチドファミリー(プロフィール)の確立的表示を利用する調査プログラムを用いて達成され得る。]
[0027] 例えば、PSI−BLASTプログラムは、反復したデータベース調査工程を通してプロフィールを生成し、そして離れた相同体を検出することができる(Atschul et al., 1997, Nucleic AcidsRes. 25: 3389-3402)。より高い感度が、興味あるポリペプチドについてのファミリー又はスーパーファミリーがタンパク質構造体データベースにおいて1又は複数(いくつか)の代表物を有する場合、達成され得る。プログラム、例えばGenTHREADER(Jones 1999, J. MoI. Biol. 287: 797-815; McGuffin and Jones, 2003, Bioinformatics 19: 874-881 )は、問題の配列について構造的折りたたみを予測する神経ネットワークへの入力としての種々の源(PSI—BLAST、二次構造予測、構造的配列プロフィール及び溶媒和能力)からの情報を利用する。]
[0028] 同様に、Gough et al., 2000, J. MoI. Biol. 313: 903-919の方法は、SCOPデータベースに存在するスーパーファミリーモデルと、未知の構造体の配列とを一列整列するために使用され得る。それらの一列整列は、興味あるポリペプチドについての相同体モデルを生成するために使用され得、そしてそのようなモデルは、この目的のために開発された種々の手段を用いて、精度について評価され得る。]
[0029] 既知構造のタンパク質に関して、いくつかの手段及び資源が、構造的な一列整列を検索し、そして生成するために利用できる。例えば、タンパク質のSCOPスーパーファミリは構造的に一列整列されており、そしてそれらの一列整列はアクセスでき、そしてダウンロードできる。複数のタンパク質構造体は、種々のアルゴリズム、例えば距離一列整列マトリックス(Holm and Sander, 1998, Proteins 33:88-96)又は組合せ拡張(Shindyalov and Bourne, 1998, Protein Eng. 1 1 :739-747)を用いて一列整列され得、そしてそれらのアルゴリズムの実施はさらに、可能性ある構造的相同体を発見するために、興味ある構造体と共に、構造データベースを質問するために利用され得る(例えば、Holm and Park, 2000, Bioinformatics 16:566-567)。]
[0030] それらの構造的一列整列は、同じ構造のスーパーファミリー内のタンパク質における構造的に及び機能的に対応するアミノ酸残基を予測するために使用され得る。相同性モデル化及びプロフィール調査に由来する情報と共に、この情報は、1つのタンパク質から密接した又は離れた相同体に、興味ある突然変異を移動する場合、突然変異誘発する残基を予測するために使用され得る。]
[0031] 本発明の種々のデフェンシン変異体を記載する場合、下記命名法が参照の容易さのためイ採用される。すべての場合、許容されるIUPAC単一文字又は三文字アミノ酸略語が使用される。]
[0032] アミノ酸置換に関しては、次の命名法が使用される:オリジナルアミノ酸、位置、置換されるアミノ酸。従って、位置226でアラニンによるトレオニンの置換は、“Thr 226Ala”又は“T226A”として命名される。複数の突然変異は追加の印(“+”)により分けられ、例えば"Gly205Arg + Ser411 Phe" 又は "G205R + S411F"は、それぞれ、位置205及び441で、アルギニン(R)によりグリシン(G)を置換し、そしてフェニルアラニン(F)によりセリン(S)を置換する突然変異を表す。]
[0033] 親デフェンシン:
本発明においては、親デフェンシンは、(a)配列番号2の成熟ポリペプチドと少なくとも90%同一性を有するアミノ酸配列を含んで成るポリペプチド;(b)配列番号1の成熟ポリペプチドコード配列と、少なくとも高い緊縮条件下でハイブリダイズするポリヌクレオチドによりコードされるポリペプチド、その相補鎖;又は配列番号1の成熟ポリペプチドコード配列と少なくとも80%同一性を有するヌクレオチド配列を含んで成るポリヌクレオチドによりコードされるポリペプチドである。]
[0034] 第1の観点においては、親デフェンシンは、結核菌を殺すか又はその増殖を阻害することができる、配列番号2の成熟ポリペプチドに対して、少なくとも80%、好ましくは少なくとも85%、より好ましくは少なくとも90%、最も好ましくは少なくとも95%、及びさらに最も好ましくは少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%又は少なくとも99%の程度の同一性を有するアミノ酸配列を含んで成るポリペプチド(この後、“相同ポリペプチドと称する)である。1つの観点においては、相同ポリペプチドは、配列番号2の成熟ポリペプチドとは、10個のアミノ酸、好ましくは5個のアミノ酸、より好ましくは4個のアミノ酸、さらにより好ましくは3個のアミノ酸、最も好ましくは2個のアミノ酸、及びさらに最も好ましくは1つのアミノ酸、異なるアミノ酸配列を有する。]
[0035] 実質的に相同の親デフェンシンは、1又は複数(いくつか)のアミノ酸置換、欠失及び/又は挿入を有する。それらの変化は好ましくは、マイナーな性質のものであり、すなわち上記のような保存性アミノ酸置換、及びタンパク質又はポリペプチドの三次元折りたたみ又は活性に実質的に影響を与えない他の置換;典型的には1〜約30個のアミノ酸の小さな欠失;及び小アミノ−又はカルボキシル−末端延長、例えばアミノ−末端メチオニン残基、約20〜25の前記の小リンカーペプチドの延長、又は精製を促進する小分子(親和性標識)、例えばポリヒスチジン又はプロテインAの延長である(Nilsson et al., 1985,EMBO J. 4: 1075; Nilsson et al., 1991 , MethodsEnzymol. 198: 3)。また、一般的に、Ford et al., 1991 , Protein Expression and Purification 2: 95-107も参照のこと。]
[0036] 上記変化は好ましくは、マイナーな性質のものであるが、そのような変化はまた、実質的な性質のもの、例えば300個までのアミノ酸の大きなポリペプチドの融合、又はアミノ−カルボキシ−末端延長であり得る。]
[0037] 20の標準アミノ酸の他に、非標準のアミノ酸(例えば、4−ヒドロキシプロリン、6−N−メチルリシン、2−アミノイソ酪酸、イソバリン及びα−メチルセリン)により、野生型デフェンシンのアミノ酸残基が置換され得る。限定数の非保存性アミノ酸、遺伝子コードによりコードされないアミノ酸、及び不自然なアミノ酸により、アミノ酸前記が置換され得る。“不自然なアミノ酸”とは、タンパク質合成の後、修飾され、そして/又は標準のアミノ酸の化学構造とは異なるそれらの鎖における化学構造を有する。不自然なアミノ酸は、化学的に合成され得、そして好ましくは、市販されており、そしてピペコリン酸、チアゾリジンカルボン酸、デヒドロプロリン、3−及び4−メチルプロリン及び3,3−ジメチルプロリンを包含する。]
[0038] 親デフェンシンは好ましくは、配列番号2のアミノ酸配列又はその対立遺伝子変異体を含んで成る。1つの観点においては、親デフェンシンは、配列番号2のアミノ酸配列を含んで成る。もう1つの観点においては、親デフェンシンは、配列番号2の成熟ポリペプチドを含んで成る。もう1つの観点においては、親デフェンシンは、配列番号2のアミノ酸1〜40、又はその対立遺伝子変異体を含んで成る。もう1つの観点においては、親デフェンシンは、配列番号2のアミノ酸1〜40を含んで成る。]
[0039] もう1つの観点においては、親デフェンシンは、配列番号2のアミノ酸配列、又はその対立遺伝子変異体から成る。もう1つの観点においては、親デフェンシンは、配列番号2のアミノ酸配列から成る。もう1つの観点においては、親デフェンシンは、配列番号2の成熟ポリペプチドから成る。もう1つの観点においては、親デフェンシンは、配列番号2のアミノ酸1〜40、又はその対立遺伝子変異体から成る。もう1つの観点においては、親デフェンシンは、配列番号2のアミノ酸1〜40から成る。]
[0040] 第2の観点においては、親デフェンシンは、配列番号1の成熟ポリペプチドコード配列、又はその配列と、中位の緊縮条件、好ましくは中位の高い緊縮条件、より好ましくは高い緊縮条件、及び最も好ましくは非常に高い緊縮条件下でハイブリダイズするポリヌクレオチドによりコードされる(J. Sambrook, E. F. Fritsch, and T. Maniatis, 1989, Molecular Cloning, A Laboratory Manual, 2d edition, Cold Spring Harbor, New York)。1つの観点においては、相補鎖は、配列番号1の成熟ポリペプチドコード配列の十分な長さの相補鎖である。]
[0041] 少なくとも100個の長さのヌクレオチドの長さの長いポリヌクレオチドに関して、非常に低い〜非常に高い緊縮条件は、最適には12〜24時間の標準のサザンブロット方法に従っての、5×SSPE、 0.3%SDS、 200μg/ml の剪断され、そして変性されたサケ精子DNA、及び25%ホルムアミド(非常に低い及び低い緊縮に関して)、35%ホルムアミド(中位及び中−高緊縮に関して)、又は50%ホルムアミド(高い及び非常に高い緊縮に関して)における42℃でのプレハイブリダイゼーション及びハイブリダイゼーションとして定義される。]
[0042] 少なくとも100個の長さのポリヌクレオチドの長いポリヌクレオチドに関しては、キャリヤー材料は最終的に、2×SSC、 0.2%SDS溶液を用いて、好ましくは少なくとも45℃(非常に低い緊縮)、より好ましくは少なくとも50℃(低いの緊縮)、より好ましくは少なくとも55℃(中位の高い緊縮)、より好ましくは少なくとも60℃(中くらいに高い緊縮)、さらにより好ましくは少なくとも65℃(高い緊縮)及び最も好ましくは少なくとも70℃(非常に高い緊縮)で、それぞれ15分間、3度洗浄される。]
[0043] 約15個〜約70個の長さのポリヌクレオチドである短いポリヌクレオチドに関しては、緊縮条件は、0.9MのNaCl、0.09Mのトリス−HCl, pH7.6、 6mM のEDTA、 0.5のNP-40, 1×Denhardt’s溶液、1mMのピロリン酸ナトリウム、1mMの一塩基性リン酸ナトリウム、0.1mMのATP及び0.2mgの酵母RNA(ml当たり)における、Bolton and McCarthy(1962、Proceedings of the National Academy of Sciences USA 48: 1390)に従って計算されたTmよりも約5℃〜約10℃低い温度で、任意には12〜24時間の標準のサザンブロット方法に従ってのプレハイブリダイゼーション、ハイブリダイゼーション、及び後−ハイブリダイゼーション洗浄として定義される。]
[0044] 約15個〜約70個の長さのヌクレオチドである短いポリヌクレオチドに関しては、キャリヤー材料は、6×SSC及び0.1%SDSにより15分間、1度、及び6×SSCを用いて、計算されたTmよりも約5℃〜約10℃低い温度で、それぞれ15分間、2度、洗浄される。]
[0045] 第3の観点においては、親デフェンシンは、活性ポリペプチドをコードする、配列番号1の成熟ポリペプチドコード配列に対して、少なくとも80%、好ましくは少なくとも85%、より好ましくは少なくとも90%、最も好ましくは少なくとも95%、及びさらに最も好ましくは96%、97%、98%又は99%の程度の同一性を有するヌクレオチド配列を含んで成るか、又はそれらから成るポリヌクレオチドによりコードされる。1つの観点においては、親デフェンシンは細胞外に分泌される。]
[0046] 親デフェンシンは、いずれかの属の微生物から得られる。本発明のためには、用語“〜から得られる”とは、所定の源に関して本明細書において使用される場合、ポリヌクレオチドによりコードされる親デフェンシンが前記源により、又はその源からのポリヌクレオチド配列が挿入されている細胞により生成されることを意味する。好ましい態様においては、親デフェンシンは細胞外に分泌される。]
[0047] 親デフェンシンは真菌デフェンシンであり得る。もう1つの観点においては、真菌デフェンシンは、酵母デフェンシン、例えばカンジダ(Candida)、クルイベロミセス(Kluyveromyces)、ピチア(Pichia)、サッカロミセス(Saccharomyces)、シゾサッカロミセス(Schizos accharomyces)、又はヤロウイア(Yarrowia)デフェンシンである。もう1つの観点においては、真菌デフェンシンは、糸状真菌デフェンシン、例えばアクレモニウム(Acremonium)、アガリカス(Agaricus)、アルテルナリア(Alternaria)、アスペルギラス(Aspergillus)、アウレオバシジウム(Aureobasidium)、ボトリオスパエラ(Botryospaeria)、セリポリオプシス(Ceriporiopsis)、 カエトミジウム(Chaetomidium)、クリソスポリウム(Chrysosporium)、クラビセプス(Claviceps)、コクリオボラス(Cochliobolus)、コプリノプシス(Coprinopsis)、 コプトテルメス(Coptotermes)、コリナスカス(Corynascus)、クリホネクトリア(Cryphonectria)、クリプトコーカス(Cryptococcus)、ジプロジア(Diplodia)、エキシジア(Exidia)、フィリバシジウム(Filibasidium)、フサリウム(Fusarium)、ギベレラ(Gibberella)、ホロマスチゴイデス(Holomastigotoides)、ヒューミコラ(Humicola)、イルペクス(Irpex)、レンチヌラ(Lentinula)、レプトスパエリア(Leptospaeria)、マグナポリス(Magnaporthe)、メラノカルパス(Melanocarpus)、メリピラス(Meripilus)、ムコル(Mucor)、ミセリオプソラ(Myceliophthora)、]
[0048] ネオカノマスチックス(Neocallimastix)、ネウロスポラ(Neurospora)、パエシロミセス(Paecilomyces)、ペニシリウム(Penicillium)、ファネロカエテ(Phanerochaete)、ピロミセス(Piromyces)、ポイトラシア(Poitrasia)、シュウドプレクタニア(Pseudoplectania)、 シュウドトリコニンファ(Pseudotrichonympha)、リゾムコル(Rhizomucor)、シゾフィラム(Schizophyllum)、シタリジウム(Scytalidium)、タラロミセス(Talaromyces)、サーモアスカス(Thermoascus)、チエラビア(Thielavia)、トリポクラジウム(Tolypocladium)、トリコダーマ(Trichoderma)、トリコファラ(Trichophaea)、ベルチシリウム(Verticillium)、ボルバリエラ(Volvariella)又は キシラリア(Xylaria)デフェンシンであり得る。
もう1つの観点においては、親デフェンシンは、サッカロミセス・カルスベルゲンシス(Saccharomyces carlsbergensis)、サッカロミセス・セレビシアエ(Saccharomyces cerevisiae)、サッカロミセス・ジアスタチカス(Saccharomyces diastaticus)、サッカロミセス・ドウグラシ(Saccharomyces douglasii)、サッカロミセス・クルイベリ(Saccharomyces kluyveri)、サッカロミセス・ノルベンシス(Saccharomyces norbensis)又はサッカロミセス・オビホルミス(Saccharomyces oviformis)デフェンシンである。]
[0049] もう1つの観点においては、親デフェンシンは、アクレモニウム・セルロリチカス(Acremonium cellulolyticus)、アスペルギラス・アキュレアタス(Aspergillus aculeatus)、アスペルギラス・アワモリ(Aspergillus awamori)、アスペルギラス・フミガタス(Aspergillus fumigatus)、アスペルギラス・ホエチダス(Aspergillus foetidus)、アスペルギラス・ジャポニカス(Aspergillus japonicus)、アスペルギラス・ニジュランス(Aspergillus nidulans)、アスペルギラス・ニガー(Aspergillus niger)、アスペルギラス・オリザエ(Aspergillus oryzae)、クリソスポリウム・ケラチノフィラム(Chrysosporium keratinophilum)、クリソスポリウム・ルクノウエンセ(Chrysosporium lucknowense)、 クリソスポリウム・トピカム(Chrysosporium tropicum)、 クリソスポリウム・メルダリウム(Chrysosporium merdarium)、 クリソスポリウム・イノプス(Chrysosporium inops)、 クリソスポリウム・パニコラ(Chrysosporium pannicola)、クリソスポリウム・クイーンスランジカム(Chrysosporium queenslandicum)、 クリソスポリウム・ゾナタム(Chrysosporium zonatum)、フサリウム・バクトリジオイデス(Fusarium bactridioides)、フサリウム・セレアリス(Fusarium cerealis)、フサリウム・クロックウェレンズ(Fusarium crookwellense)、フサリウム・クルモラム(Fusarium culmorum)、フサリウム・グラミネアラム(Fusarium graminearium)、フサリウム・グラミナム(Fusarium graminum)、フサリウム・ヘテロスポラム(Fusarium heterosporum)、フサリウム・ネグンジ(Fusarium negundi)、フサリウム・オキシスポラム(Fusarium oxysporum)、フサリウム・レチキュラタム(Fusarium reticulatum)、フサリウム・ロゼウム(Fusariumu roseum)、]
[0050] フサリウム・サムブシウム(Fusarium sambucinum)、フサリウム・サルコクロウム(Fusarium sarcochroum)、フサリウム・スポロトリキオイデス(Fusarium sporotrichioides)、フサリウム・スルフレウム(Fusarium sulphureum)、フサリウム・トルロサム(Fusarium torulosaum)、フサリウム・トリコセシオイデス(Fusarium trichothecioides)、フサリウム・ベネナタム(Fusarium venenatum)、ヒュミコラ・グリサエ(Humicola grisea)、ヒュミコラ・インソレンス(Humicola insolens)、ヒュミコラ・ラヌギノサ(Humicola lanuginosa)、イルペクス・ラクテウス(Irpex lacteus)、ムコル・ミエヘイ(Mucor miehei)、ミセリオプラソ・サーモフィラ(Myceliophthora thermophila)、ネウロスポラ・クラサ(Neurospora crassa)、ペニシリウム・フニクロサム(Penicillium funiculosum)、ペニシリウム・プルプロゲナム(Penicillium purpurogenum)、ファネロカエテ・クリソスポリウム(Phanerochaete chrysosporium)、チエラビア・アクロマチカ(Thielavia achromatica)、チエラビア・アルボマイセス(Thielavia albomyces)、チエラビア・アルボピロサ(Thielavia albopilosa)、チエラビア・オウストラレインシス(Thielavia australeinsis)、チエラビア・フィメチ(Thielavia fimeti)、チエラビア・ミクロスポラ(Thielavia microspora)、チエラビア・オビスポラ(Thielavia ovispora)、チエラビア・ペルビアナ(Thielavia peruviana)、チエラビア・スペデドニウム(Thielavia spededonium)、チエラビア・セトサ(Thielavia setosa)、チエラビア・スブサーモフィラ(Thielavia subthermophila)、チエラビア・テレストリス(Thielavia terrestris)、トリコダーマ・ハルジアナル(Trichoderma harzianum)、トリコダーマ・コニンギ(Trichoderma koningii)、トリコダーマ・ロンジブラキアタム(Trichoderma longibrachiatum)、トリコダーマ・レセイ(Trichoderma reesei)又はトリコダーマ・ビリデ(Trichoderma viride)デフェンシンである。]
[0051] もう1つの観点においては、親デフェンシンは、シュードプレクタニア・ニグレラデフェンシン(Pseudoplectania nigrella)、及び最も好ましくは、配列番号2のシュードプレクタニア・ニグレラデフェンシン(Pseudoplectania nigrella)又はその成熟ポリペプチドである。]
[0052] 前述の種に関しては、本発明は完全及び不完全状態の両者、及び他の分類学的同等物、例えばアナモルフを、それらが知られている種の名称にかかわらず、包含することが理解されるであろう。当業者は適切な同等物の正体を容易に理解するであろう。
それらの種の株は、次の多くの培養物寄託所から容易に入手できる:American Type Culture Collection (ATCC), Deutsche Sammlung von Mikroorganismen und Zellkulturen GmbH (DSM), Centraalbureau Voor Schimmelcaltures (CBS)、及びAgricultural Research Service Patent Culture Collection, Northern Regional Research Center (NRRL)。]
[0053] 親デフェンシンはまた、他の源、例えば天然源(例えば、土壌、培養土、水、等)から単離された微生物、又は天然材料(例えば、土壌、培養土、水、等)から直接的に得られたDNAサンプルから、上記プローブを用いて同定され、そして得られる。天然の生息地から直接、微生物及びDNAを単離する技法は当業界において良く知られている。次に、デフェンシンをコードするポリヌクレオチドは、もう1つの微生物のゲノム又はcDNAライブラリー又は混合されたDNAサンプルを同様にスクリーニングすることによって誘導され得る。]
[0054] デフェンシンをコードするポリヌクレオチドが本明細書に記載されるように、適切なプローブにより検出されると、その配列は当業者に知られている技法を用いることによって同定され、又はクローン化され得る(例えば、J. Sambrook, E. F. Fritsch, and T. Maniatus, 1989, Molecular Cloning, A Laboratory Manual, 2d edition, Cold Spring Harbor, New Yorkを参照のこと)。本明細書において定義されるように、“単離された”デフェンシンは、他の非デフェンシンポリペプチドを実質的に有さず、例えばSDS−PAGEにより決定される場合、少なくとも約20%純度、好ましくは少なくとも40%純度、より好ましくは約60%純度、さらにより好ましくは約80%純度、最も好ましくは約90%純度、及びさらに最も好ましくは約95%純度であるポリペプチドである。]
[0055] 親デフェンシンはまた、もう1つのポリペプチドが前記ポリペプチド又はフラグメントのN−末端又はC−末端で融合されている、融合された又は切断可能な融合ポリペプチドも包含することができる。融合されたポリペプチドは、1つのポリペプチドをコードするポリヌクレオチド(又はその一部)を、本発明のポリヌクレオチド(又はその一部)に融合することによって生成される。融合ポリペプチドを生成するための技法は、当業界において知られており、そしてポリペプチドをコードするコード配列を、それらが整合して存在し、そして融合されたポリペプチドの発現が同じプロモーター及びターミネーターの制御下にあるよう、連結することを包含する。融合タンパク質はまた、融合が後−翻訳的に創造されるインテイン技法を用いて構成され得る(Cooper et al., 1993,EMBO J. 12: 2575-2583; Dawson et al., 1994, Science 266: 776-779)。]
[0056] 変異体の調製:
親デフェンシンの変異体は、当業界において知られているいずれかの突然変異誘発方法、例えば特定部位の突然変異誘発、合成遺伝子構成、半合成遺伝子構成、ランダム突然変異誘発、シャフリング、等に従って調製され得る。]
[0057] 特定部位の突然変異誘発は、1又はいくつかの突然変異が親デフェンシンを、コードするポリヌクレオチド分子における定義された部位で創造される。この技法はインビトロ又はインビボで実施され得る。]
[0058] 合成遺伝子構成は、興味あるポリペプチド分子をコードするよう企画されたポリヌクレオチド分子のインビトロ合成を必要とする。遺伝子合成は、多くの技法、例えばTian, et. al., (Tian, et. al., Nature 432:1050-1054)により記載される多重マイクロチップに基づく技法、及びオリゴヌクレオチドが合成され、そして光−プログラムできるマイクロ液体チップ上でアセンブリーされる類似する技法を用いて実施され得る。]
[0059] 特定部位の突然変異誘発は所望する突然変異を含むオリゴヌクレオチドプライマーの使用を包含するPCRによりインビトロで達成され得る。特定部位の突然変異誘発はまた、親デフェンシンをコードするポリヌクレオチドを含んで成るプラスミドにおける1つの部位での制限酵素による切断、及びポリヌクレオチドにおける突然変異を含むオリゴヌクレオチドの続く連結を包含するカセット突然変異誘発によりインビトロで実施され得る。通常、プラスミド及びオリゴヌクレオチドで消化する制限酵素は同じであり、プラスミド及び挿入体の付着端のお互いへの連結を可能にする。例えば、Scherer and Davis, 1979, Proc. Natl. Acad. Sci. USA 76: 4949-4955; 及びBarton et al., 1990, Nucleic AcidsResearch 18: 7349-4966を参照のこと。]
[0060] 特定部位の突然変異誘発は、当業者に知られている方法により、インビボで達成され得る。例えば、アメリカ特許出願公開2004/0171154号;Storici et al., 2001 , Nature Biotechnology 19: 773-776; Kren et al., 1998, Nat. Med. 4: 285-290;及びCalissano and Macino, 1996, Fungal Genet. Newslett. 43: 15-16を参照のこと。]
[0061] いずれかの特定部位の突然変異誘発方法が本発明において使用され得る。親デフェンシンの変異体を調製するために使用され得る多くの市販のキットが入手できる。]
[0062] 単一又は複数のアミノ酸置換、欠失、及び/又は挿入は、突然変異誘発、組換え及び/又はシャフリング、続く適切なスクリーニング方法、例えばReidhaar-Olson and Sauer (Science 241: 53-57, 1988), Bowie and Sauer (Proc. Natl. Acad. Sci. USA 86: 2152-2156, 1989), WO95/17413号又はWO95/22625号により開示される既知の方法を用いて、生成され、そして試験され得る。使用され得る他の方法は、エラープロンPCR、ファージ表示(例えば、Lowman など., Biochem. 30: 10832-10837, 1991; Ladner など., アメリカ特許第5,223,409号;Huse, WIPO Publication WO92/06204号)及び特定領域の突然変異誘発(Derbyshire など., Gene 46: 145, 1986; Ner など., DNA 7: 127, 1988)を包含する。]
[0063] 突然変異誘発/シャフリング方法は、宿主細胞においてクローン化され、突然変異誘発されたポリペプチドの活性を検出するために、高い処理量の自動化されたスクリーニング方法と組み合わされ得る。活性ポリペプチドをコードする突然変異誘発されたDNA分子は、宿主細胞から回収され、そして近代装置を用いて急速に配列決定され得る。それらの方法は、興味あるポリペプチドにおける重要な個々のアミノ酸残基の急速な決定を可能にする。]
[0064] 半合成遺伝子構成は、合成遺伝子構成、及び/又は特定部位の突然変異誘発、及び/又はランダム突然変異誘発、及び/又はシャフリングの観点を組合すことにより達成される。半合成構成は、PCR技法と組合して、合成されるポリヌクレオチドフラグメントを用いる方法により特徴づけられる。従って、遺伝子の定義される領域が新たに合成され得、そして他の領域は部位特異的変異誘発プライマーを用いて増幅され得、そしてさらなる他の領域は修復ミスの多いPCR又は修復ミスのないPCR増幅にゆだねられ得る。次に、ポリヌクレオチドフラグメントがシャフルされ得る。]
[0065] 変異体:
本発明においては、親デフェンシンの単離された変異体は、位置5、9、11 、13、14、17、20、23、26、31、36 及び 38に対応する1又は複数(いくつか)の位置で置換を含んで成り、ここで結核菌を殺害するか、又はその増殖を阻害することができる変異体は、親デフェンシンのアミノ酸配列に対して、少なくとも80%、好ましくは少なくとも85%、より好ましくは少なくとも90%、最も好ましくは少なくとも95%及びさらに最も好ましくは少なくとも約97%の程度の同一性を有するアミノ酸配列を含んで成る。]
[0066] 1つの観点においては、本発明の変異体におけるアミノ酸置換の数は、好ましくは4個の置換、より好ましくは3個の置換、さらにより好ましくは2個の置換、及び最も好ましくは1個の置換を含んで成る。もう1つの観点においては、本発明の変異体におけるアミノ酸置換の数は、好ましくは4個の置換、より好ましくは3個の置換、さらにより好ましくは2個の置換、及び最も好ましくは1個の置換から成る。]
[0067] 1つの観点においては、親デフィンシンの変異体は、位置5、9、11 、13、14、17、20、23、26、31、36 及び 38に対応する1又は複数(いくつか)の位置で置換を含んで成る。もう1つの観点においては、親デフィンシンの変異体は、位置5、9、11 、13、14、17、20、23、26、31、36 及び 38に対応する2又はそれ以上の位置で置換を含んで成る。もう1つの観点においては、親デフィンシンの変異体は、位置5、9、11 、13、14、17、20、23、26、31、36 及び 38に対応する3又はそれ以上の位置で置換を含んで成る。もう1つの観点においては、親デフィンシンの変異体は、位置5、9、11 、13、14、17、20、23、26、31、36 及び 38に対応する位置で置換を含んで成る。]
[0068] 1つの観点においては、変異体は、位置5に対応する位置で置換を含んで成る。もう1つの観点においては、変異体は、位置5に対応する位置でArg、Gly又はSerによる置換を含んで成る。もう1つの観点においては、変異体は配列番号2の成熟ポリペプチドの置換N5R、N5G又はN5Sを含んで成る。]
[0069] もう1つの観点においては、変異体は、位置9に対応する位置で置換を含んで成る。もう1つの観点においては、変異体は、位置9に対応する位置でAsn、Gly又はSerによる置換を含んで成る。もう1つの観点においては、変異体は配列番号2の成熟ポリペプチドの置換D9N、D9G又はD9Sを含んで成る。]
[0070] もう1つの観点においては、変異体は、位置11に対応する位置で置換を含んで成る。もう1つの観点においては、変異体は、位置11に対応する位置でAsn又はGlyによる置換を含んで成る。もう1つの観点においては、変異体は配列番号2の成熟ポリペプチドの置換D11N又はD11Gを含んで成る。]
[0071] もう1つの観点においては、変異体は、位置13に対応する位置で置換を含んで成る。もう1つの観点においては、変異体は、位置13に対応する位置でLeu、 Lys又はValによる置換を含んで成る。もう1つの観点においては、変異体は配列番号2の成熟ポリペプチドの置換M13L、M13K 又は M13Vを含んで成る。]
[0072] もう1つの観点においては、変異体は、位置14に対応する位置で置換を含んで成る。もう1つの観点においては、変異体は、位置14に対応する位置でArg、Leu、Lys又はPheによる置換を含んで成る。もう1つの観点においては、変異体は配列番号2の成熟ポリペプチドの置換Q14F、Q14L、Q14K又はQ14Rを含んで成る。]
[0073] もう1つの観点においては、変異体は、(a) 配列番号2の成熟ポリペプチドの位置 5 及び 9; 位置 5 及び 13; 位置 5 及び 14; 位置 9 及び 13; 位置 9 及び 14; 位置 13 及び 14; 位置 11 及び 5; 位置 11 及び 9; 位置 11 及び 13; 又は 位置 1 1 及び 14; (b) 配列番号2の成熟ポリペプチドの位置 5, 9, 及び 13; 位置 5, 13, 及び 14; 位置 9, 13, 及び 14; 又は 位置 5, 9, 及び 14; 及び (c) 配列番号2の成熟ポリペプチドの位置 5, 9, 13, 及び 14; 又は 位置 5, 9, 11 , 13, 及び 14から成る群から選択された位置に対応する位置での置換を含んで成る。]
[0074] もう1つの観点においては、変異体は、下記に対応する位置での置換を含んで成る、すなわち
位置 5での置換がGly、Ser又はArgであり;
位置 9での置換がGly、Ser 又は Asnであり;
位置 11での置換がAsn 又はGlyであり;
位置 13 での置換が Leu、Val 又は Lysであり;
位置 14での置換がLeu、Phe、Lys 又は Argであり;
位置 17 での置換がVal 又はGlnであり;
位置 20での置換がArgであり;
位置 23 での置換がArgであり;
位置 26での置換が Argであり;
位置 31での置換がSer 又は Thrであり;
位置 36での置換がLeuであり;そして
位置 38 での置換がArgである。]
[0075] もう1つの観点においては、変異体は、
N5G、N5S 又は N5R;
D9G、D9S 又は D9N;
D11N 又は D11 G;
M13L、M13V 又は M13K;
Q14L、Q14F、Q14K 又は Q14R;
N17V 又は N17Q;
K20R;
K23R;
K26R;
A31S 又は A31T;
V36L; 及び
K38R
から成る群から選択された1又は複数の置換を含んで成る。]
[0076] もう1つの観点においては、変異体は、配列番号2、 配列番号3、 配列番号4、 配列番号5、 配列番号6、 配列番号7、 配列番号8、 配列番号9、 配列番号10、 配列番号11、 配列番号12、 配列番号13、 配列番号14、 配列番号15、 配列番号16、 配列番号17、 配列番号18、 配列番号19、 配列番号20、 配列番号21 、配列番号22、 配列番号23、 配列番号24、 配列番号25、 配列番号26、又は配列番号27のアミノ酸配列に対して少なくとも80%の同一性、好ましくは少なくとも85%の同一性、より好ましくは少なくとも90%の同一性、及び最も好ましくは少なくとも95%の同一性を有するアミノ酸配列を含んで成る。]
[0077] もう1つの観点においては、変異体は、配列番号2、 配列番号3、 配列番号4、 配列番号5、 配列番号6、 配列番号7、 配列番号8、 配列番号9、 配列番号10、 配列番号1 1 、 配列番号12、 配列番号13、 配列番号14、 配列番号15、 配列番号16、 配列番号17、 配列番号18、 配列番号19、 配列番号20、 配列番号21 、 配列番号22、 配列番号23、 配列番号24、 配列番号25、 配列番号26、又は配列番号27のアミノ酸配列を含んで成るか又はそれらから成る。]
[0078] 結核菌を殺すか又は阻害できる他のポリペプチド:
本発明はまた、結核菌を殺害するか又はその増殖を阻害できる単離されたポリペプチドにも関し、ここで前記ポリペプチドのアミノ酸配列は、配列番号2の位置5、9、11 、13、14、17、20、23、26、31、36 及び 38に対応する1又は複数(いくつかの)位置で配列番号2とは異なる。]
[0079] 1つの観点においては、前記ポリペプチドのアミノ酸配列は、配列番号2の成熟ポリペプチドとは、好ましくは4個のアミノ酸、より好ましくは3個のアミノ酸、さらにより好ましくは2個のアミノ酸、及び最も好ましくは1つのアミノ酸で異なる。]
[0080] 1つの観点においては、前記ポリペプチドのアミノ酸配列は、位置5、9、11 、13、14、17、20、23、26、31、36 及び 38に対応する1又は複数(いくつか)の位置で配列番号2とは異なる。もう1つの観点においては、前記ポリペプチドのアミノ酸配列は、位置5、9、11 、13、14、17、20、23、26、31、36 及び 38に対応する2又はそれ以上の位置で配列番号2とは異なる。もう1つの観点においては、前記ポリペプチドのアミノ酸配列は、位置5、9、11 、13、14、17、20、23、26、31、36 及び 38に対応する3又はそれ以上の位置で配列番号2とは異なる。もう1つの観点においては、前記ポリペプチドのアミノ酸配列は、位置5、9、11 、13、14、17、20、23、26、31、36 及び 38に対応する位置で配列番号2とは異なる。]
[0081] 1つの観点においては、前記ポリペプチドのアミノ酸配列は、位置5に対応する位置で配列番号2とは異なる。もう1つの観点においては、前記ポリペプチドのアミノ酸は、位置5に対応する位置で、配列番号2とは、Arg、Gly又はSerにより異なる。もう1つの観点においては、前記ポリペプチドのアミノ酸は、配列番号2の成熟ポリペプチドの位置5で、配列番号2とは、Arg、Gly又はSerにより異なる。]
[0082] もう1つの観点においては、前記ポリペプチドのアミノ酸配列は、位置9に対応する位置で配列番号2とは異なる。もう1つの観点においては、前記ポリペプチドのアミノ酸は、位置9に対応する位置で、配列番号2とは、Gly、Ser又はAsnにより異なる。もう1つの観点においては、前記ポリペプチドのアミノ酸は、配列番号2の成熟ポリペプチドの位置9で、配列番号2とは、Gly、Ser又はAsnにより異なる。]
[0083] もう1つの観点においては、前記ポリペプチドのアミノ酸配列は、位置11に対応する位置で配列番号2とは異なる。もう1つの観点においては、前記ポリペプチドのアミノ酸は、位置11に対応する位置で、配列番号2とは、Asn 又はGlyにより異なる。もう1つの観点においては、前記ポリペプチドのアミノ酸は、配列番号2の成熟ポリペプチドの位置11で、配列番号2とは、Asn 又はGlyにより異なる。]
[0084] もう1つの観点においては、前記ポリペプチドのアミノ酸配列は、位置13に対応する位置で配列番号2とは異なる。もう1つの観点においては、前記ポリペプチドのアミノ酸は、位置13に対応する位置で、配列番号2とは、Leu、Lys又はValにより異なる。もう1つの観点においては、前記ポリペプチドのアミノ酸は、配列番号2の成熟ポリペプチドの位置13で、配列番号2とは、Leu、Lys又はValにより異なる。]
[0085] もう1つの観点においては、前記ポリペプチドのアミノ酸配列は、位置14に対応する位置で配列番号2とは異なる。もう1つの観点においては、前記ポリペプチドのアミノ酸は、位置14に対応する位置で、配列番号2とは、Phe、 Leu、Lys又はArgにより異なる。もう1つの観点においては、前記ポリペプチドのアミノ酸は、配列番号2の成熟ポリペプチドの位置14で、配列番号2とは、Phe、 Leu、Lys又はArgにより異なる。]
[0086] もう1つの観点においては、下記位置に対応する差異、すなわち
位置5に対応する差異が、Gly、Ser又はArgであり;
位置 9に対応する差異が、Gly、Ser 又は Asnであり;
位置 11に対応する差異が、Asn 又はGlyであり;
位置 13 に対応する差異が、 Leu、Val 又は Lysであり;
位置 14に対応する差異が、Leu、Phe、Lys 又は Argであり;
位置 17 に対応する差異が、Val 又はGlnであり;
位置 20に対応する差異が、Argであり;
位置 23 に対応する差異が、Argであり;
位置 26に対応する差異が、Argであり;
位置 31に対応する差異が、Ser 又は Thrであり;
位置 36に対応する差異が、Leuであり;そして
位置 38 に対応する差異が、Argである。]
[0087] もう1つの観点においては、前記ポリペプチドのアミノ酸配列が、(a) 配列番号2の成熟ポリペプチドの位置 5 及び 9; 位置 5 及び 13; 位置 5 及び 14; 位置 9 及び 13; 位置 9 及び 14; 位置 13 及び 14; 位置 11 及び 5; 位置 11 及び 9; 位置 11 及び 13; 又は 位置 1 1 及び 14; (b) 配列番号2の成熟ポリペプチドの位置 5, 9, 及び 13; 位置 5, 13, 及び 14; 位置 9, 13, 及び 14; 又は 位置 5, 9, 及び 14; 及び (c) 配列番号2の成熟ポリペプチドの位置 5, 9, 13, 及び 14; 又は 位置 5, 9, 11 , 13, 及び 14から成る群から選択された位置に対応する位置で、配列暗号2とは異なる。]
[0088] 方法及び使用:
本発明はまた、デフェンシン変異体の使用方法にも向けられる。
本発明は、結核の処理のためへの本発明のデフェンシン変異体の使用に関する。さらに、本発明の抗菌性ポリペプチド又は組成物はまた、結核の処理のための薬剤の製造のためにも使用され得る。]
[0089] 本発明のデフェンシンは、抗菌性獣医又はヒト治療又は予防剤として使用され得る。従って、本発明のデフェンシン変異体は、結核の処理のための獣医又はヒト治療剤又は予防剤の調製に使用され得る。
本発明のデフェンシン変異体は、マイコバクテリウム細胞、好ましくは結核菌を殺害するか又はその増殖を阻害するのに十分な量で使用される。]
[0090] 本発明のデフェンシン変異体の配合物は、マイコバクテリウム感染、例えば結核を有するか又はその素因を有する宿主に投与される。投与は、好ましくは局在化されるであろう特定の微生物に依存して、局部的であるか、局在化されるか、又は全身性であり得る。一般的に、本発明の抗菌ポリペプチドの用量は、微生物集団を、少なくとも約50%、通常少なくとも1対数、低めるのに十分であり、そして2又はそれ以上の対数、微生物を殺害することができる。本発明の化合物は、いずれの副作用も最少にすると共に、微生物集団を低める用量で投与される。組成物は、インビボ使用のためには、医者の指針下で得られ、そして使用されるであろうことが企画される。]
[0091] 投与のための種々の方法が使用され得る。ポリペプチド配合物は、経口投与されるか、又は静脈内、皮下、腹膜内注射されるか、エアロゾル、眼内、膀胱内、局部、等により投与され得る。例えば、吸入による投与方法は、当業界において良く知られている。治療配合物の用量は、投与されるべき特定の抗菌ポリペプチド、疾病の性質、投与の頻度、投与の態様、宿主からの剤のクリアランス、及び同様のものに依存して、広く変化するであろう。初期用量は大きく、続いて少量の維持の用量が続く。用量は、まれに、毎週又は二週ごとに投与されるか、又は少ない用量に分けられ、そして毎週1度又は数回、1週2度、等で投与され、効果的用量レベルが維持される。多くの場合、経口投与が、静脈内投与される場合よりも高い用量を必要とするであろう。アミド結合、及びアミノ及びカルボキシル末端が、経口投与に基づいて高い安定性のために修飾され得る。例えば、カルボキス末端がアミド化され得る。]
[0092] 配合物:
本発明の化合物は、治療投与のために種々の配合物中に組込まれ得る。特に、本発明の化合物は、適切な医薬的に許容できるキャリヤー又は希釈剤と組合すことにより医薬組成物中に配合され、そして固体、半固体、液体又は気体形、例えば錠剤、カプセル、粉末、顆粒、軟膏、クリーム、発泡体、溶液、坐剤、注射剤、吸入剤、ゲル、微小球、ローション及びエアロゾルでも調製物中に配合され得る。化合物の投与は、種々の手段、例えば経口、頬内、直腸、非経口、腹膜内、皮膚内、経皮内、鞘内、等の投与で達成され得る。本発明の抗菌ポリペプチドは、投与の後、全身性であるか、又は移植の部位で活性用量を保持するように作用する移植物又は他の配合物の使用により局在化され得る。]
[0093] 本発明の化合物は、単独で、お互い組合して投与されるか、又はそれらは、他の既知化合物(例えば、ペルホリン、抗−炎症剤、抗生物質、等)と組合して使用され得る。医薬投与形においては、化合物は、それらの医薬的に許容できる塩の形で投与され得る。次の方法及び賦形剤は単なる例示であり、制限するものではない。]
[0094] 経口調製物に関しては、化合物は、錠剤、粉末、顆粒、又はカプセルを製造するために、単独で、又は適切な添加剤、例えば従来の添加剤、例えばラクトース、マンニトール、コーンスターチ又はジャガイモ澱粉;結合剤、例えば結晶性セルロース、セルロース誘導体、アカシア、コーンスターチ又はゼラチン;砕解剤、例えばコーンスターチ、ジャガイモ澱粉又はナトリウムカルボキシメチルセルロース;滑剤、例えばタルク又はステアリン酸マグネシウム;及び所望により、希釈剤、緩衝剤、保湿剤、保存剤及び風味剤と組合して使用され得る。]
[0095] 化合物は、水性又は非水性溶媒、例えば植物油又は他の類似する油、合成脂肪酸グリセリド、高級脂肪酸のエステル又はプロピレングリコールに、それら;及び所望により、従来の添加剤、例えば溶解剤、等張剤、沈殿防止剤、乳化剤、安定剤及び保存剤を溶解し、懸濁し、又は乳化することにより注射用調製物に配合され得る。]
[0096] 化合物は、吸入を通して投与されるエアロゾル配合物に使用され得る。本発明の化合物は、加圧された許容できる噴射剤、例えばジクロロジフルオロメタン、プロパン、窒素及び同様のもの中に配合され得る。]
[0097] さらに、化合物は、種々の塩基、例えば乳化塩基又は水溶性塩基と共に混合することにより、坐剤に製造され得る。本発明の化合物は、坐剤を通して直腸投与され得る。坐剤は、ビークル、例えば体温で溶解し、室温で固化される、コアアバター、カーボワックス及びポリエチレングリコールを含むことができる。]
[0098] 経口又は直腸投与のための単位用量形、例えばシロップ、エリキシル及び懸濁液が供給され得、ここで個々の用量単位、例えば錠剤又は坐剤は、本発明の1又は複数の化合物を含む、予定された量の組成物を含む。同様に、注射又は静脈内投与のための単位用量形は、無菌水、通常の塩溶液又はもう1つの医薬的に許容できるキャリヤーに溶液としての組成物に本発明の化合物を含んで成ることができる。]
[0099] 持効性配合物のための移植体は、当業界において良く知られている。移植体は、生分解性又は非生分解性ポリマーと共に、微小球、スラブ、等として配合される。例えば、乳酸及び/又はグリコール酸のポリマーは、宿主により十分に許容される侵食できるポリマーを形成する。本発明の抗菌ポリペプチドを含む移植体は、感染の部位に接近して配置され、その結果、活性剤の局部濃度は、身体の残りに比較して高められる。]
[0100] 用語“単位用量形”とは、本明細書において使用される場合、ヒト及び動物対象のための単位用量として適切な、生理学的に別々の単位を言及し、個々の単位は、医薬的に許容できる希釈剤、キャリヤー又はビークルと共に、所望する効果を生成するのに十分な量で、計算された予測される量の本発明の化合物を含む。本発明の単位用量形についての規定は、使用される特定の化合物、達成されるべき効果、及び宿主における化合物に関連する薬力学に依存する。]
[0101] 医薬的に許容できる賦形剤、例えばビークル、アジュバント、キャリヤー又は希釈剤は、公的に容易に入手できる。さらに、医薬的に許容できる補助物質、例えばpH調節及び緩衝剤、張度調節剤、安定剤、湿潤剤及び同様のものは、公的に容易に入手できる。]
[0102] 全身性投与のための典型的な用量は、投与当たり0.1pg〜100mg/kg体重である。典型的な用量は、毎日2〜6度、摂取される1つの錠剤であり得るか、又は1日1度、摂取され、そして比較的高い量の活性成分を含む1つの持効性カプセルであり得る。持効性効果は、異なったpH値で溶解するカプセル材料により、浸透圧によりゆっくり開放するカプセルにより、又は調節された開放性のいずれか他の既知手段により得られる。]
[0103] 当業者は、用量レベルが特定の化合物の機能、徴候の重症度及び副作用に対する対象の感受性として変化することができることを容易に理解するであろう。特定の化合物のいくつかは、他の化合物よりもより有能である。所定の化合物についての好ましい用量は、種々の手段により当業者により容易に決定できる。好ましい手段は、所定の化合物の生理学的能力を測定することである。]
[0104] 供給ビークルとしてのリポソームの使用は、1つの興味ある方法である。リポソームは標的細胞と融合し、そして内腔中の内容物を細胞中に供給する。リポソームは、接触を維持するために種々の手段、例えば単離、結合剤及び同様のものを用いて、融合のための十分な時間、細胞と接触して維持される。本発明の1つの観点においては、リポソームは、膜の融合に介在する精製されたタンパク質又はペプチド、例えばセンダイウィルス又はインフルエンザウィルス、等により調製され得る。脂質は、既知のリポソーム形成脂質、例えばカチオン性又は両性イオン性脂質、例えばホスファチジルコリンのいずれかの有用な組合せであり得る。残る脂質は通常、中性又は酸性脂質、例えばコレステロール、ホスファチジルセリン、ホスファチジルグリセロール及び同様のものであろう。]
[0105] リボソームの調製に関しては、Kato など. (1991) J. Biol. Chem. 266: 3361により記載される方法が使用され得る。手短には、ペプチドを含む、脂質及び内腔組成物が、適切な水性媒体、便利には、合計固形物が約1〜10重量%の範囲で存在する塩溶液媒体において組み合わされる。約5〜60秒の短時間の強い攪拌の後、管を約25〜40℃で暖かな水浴に配置し、そしてこのサイクルを、約5〜10回、反復する。次に、組成物が便利な時間、一般的に約1〜10秒間、音波処理され、そしてさらに、かき混ぜることにより攪拌される。次に、その体積が、水性媒体を添加し、一般的には、体積を約1〜2倍に増加することにより拡張され、続いて振盪され、そして冷却される。この方法は、高分子量分子の内腔中への組込みを可能にする。]
[0106] 他の活性剤を有する配合物:
本発明の方法への使用に関しては、本発明の抗菌ポリペプチドは、他の医薬的活性剤、特に他の抗菌剤により配合され得る。興味ある他の剤は、当業界において知られているような広範囲の種類の抗生物質を包含する。抗生物質の種類は、ペニシリン、例えばペニシリンG、ペニシリンV、メチシリン、オキサシリン、カルベニシリン、ナフシリン、アンピシリン、等;β−ラクタマーゼインヒビターと組合してのペニシリン、セファロスポリン、例えばセファクロール、セファゾリン、セフロキシム、モキサラクタム、等;カルバペネム;モノベクタム;アミノグリコシド;テトラサイクリン;マクロリド;リンコマイシン;ポリミキシン;スルホンアミド;キノロン;クロラムフェニコール;メトロニダゾール;スペクチノマイシン;トリメトプリム、バンコマイシン、等を包含する。]
[0107] 抗−真菌剤、例えばポリエン、例えばアンホテリシンB、ナイスタチン;5−フルコシン;及びアゾール、例えばミコナゾール、ケイコナゾール、イトラコナゾール及びフルコナゾールはまた、有用である。抗結核薬剤は、イソニアジド、エタムブトール、ストレプトマイシン及びリファンピンを包含する。サイトカイン、例えばインターフェロンγ、腫瘍壊死因子α、インターロイキン12、等はまた、本発明の抗菌ポリペプチドの配合物に含まれ得る。]
[0108] インビトロ合成:
本発明の抗菌ペプチドは、当業界において知られている従来の方法を用いて、インビトロ合成により調製され得る。種々の市販の合成装置、例えばApplied Biosystems Inc., Beckman, 等による自動化された合成機は市販されている。合成機を用いることにより、天然に存在するアミノ酸は、不自然なアミノ酸、特にD−異性体(又はD−形)、例えばD−アラニン及びD−イソロイシン、ジアステレオ異性体、異なった長さ又は官能性を有する側鎖、及び同様のものにより置換され得る。特定の配列及び調製の態様は、便利性、経済性、必要とされる純度及び同様のものにより決定されるであろう。]
[0109] 化学結合は、結合のための便利な官能基、例えばアミド又は置換されたアミン形成、例えば還元性アミノ化のためのアミノ基、チオエーテル又はジスルフィド形成のためのチオール基、アミド形成のためのカルボキシル基、及び同様のものを含んで成る種々のペプチド又はタンパク質に供給され得る。]
[0110] 所望には、種々の基が、他の分子又は表面への結合を可能にする、合成の間又は発現の間、ペプチド中に導入され得る。従って、システインが、チオエーテルを製造するために使用され、金属的複合体への結合のためにヒスチジンが、アミド又はエステルの形成のためにカルボキシル基が、アミドの形成のためにアミノ基が使用され、そして同様のことが行われる。]
[0111] ポリペプチドは、組換え合成の従来の方法に従って単離され、そして精製され得る。溶解物は、発現宿主から調製され、そして溶解物は、HPLC、排除クリマトグラフィー、ゲル電気泳動、親和性クロマトグラフィー又は他の精製技法を用いて精製される。ほとんどの場合、使用される組成物は、生成物の調製方法に関する汚染物及びその精製に関して、少なくとも20重量%、より通常には少なくとも約75重量%、好ましくは少なくとも約95重量%、及び治療目的のためには、通常少なくとも約99.5重量%の所望する生成物を含んで成るであろう。通常、%は、合計タンパク質に基づかれるであろう。
本発明はさらに、次の例により記載されるが、それらは本発明を制限するものではない。]
[0112] 例1:デフェンシンを同定するためのPFAMデータベースからのHMMファイルの使用:
隠されたmarkovモデルプロフィール(HMMプロフィール)を用いての配列分析を、インターネット上でのオンラインで、又は良く知られたHMMERの自由に入手できるソフトウェアパッケージを用いて、コンピューター上で局部的に実施することができる。現在のバージョンは、2003年10月からのHMMER2.3.2である。]
[0113] HMMプロフィールは、良く知られたPFAMデータベースから得られる。現在のバージョンは、2004年11月からのPFAM16.0である。HMMER及びPFAMの両者は、例えばWashington University in St. Louis (USA), School of Medicine (http://pfam.wustl.eduおよびhttp://hmmer.wustl.edu)からすべてのコンピュータープラットフォームについて入手できる。]
[0114] 問題のアミノ酸配列、又はそのフラグメントが次の5種のファミリーの1つに属する場合、そのアミノ酸配列は本発明のデフェンシンである:
- デフェンシン_β 又は "β デフェンシン",受託番号: PF00711 ;
- デフェンシン_propep 又は "デフェンシンプロペプチド", 受託番号: PF00879;
- デフェンシン_1 又は"哺乳類デフェンシン", 受託番号: PF00323;
- デフェンシン_2 又は "節足動物デフェンシン", 受託番号: PF01097;
- γ-チオニン又は "γ-チオニンファミリー", 受託番号: PF00304。]
[0115] アミノ酸配列は、それが0.1以上であるE−値を生成し、そしてPFAMデータベースがオンラインで使用されるか、又はhmmpfamプログラム(HMMERソフトウェアパッケージからの)が局部的に使用される場合、ゼロ以上か又はゼロに等しい評点を生成する場合、本発明に従って、PFAMファミリーに属する。]
[0116] 配列分析がhmmpfamプログラムを用いて局部的に行われる場合、PFAMデータベースからHMMプロフィールを得る(ダウンロードされる)必要がある。次の2種のプロフィールが個々のファミリー:世界的調査のためのxxx_ls.hmm、及び局部調査のためのxxx_fs.hmm(“XXX”はファミリーの名称である)のために存在する。これは、上記5種のファミリーのために合計10のプロフィールを製造する。]
[0117] それらの10のプロフィールを個々に使用するか、又は例えば、デフェンシン.hmmと命名され得る単一のプロフィール中に連結され得る(追加され得る)(テキストエディターを用いて−プロフィールはASCIIファイルである)。次に、問題のアミノ酸配列が、次のコマンドラインを用いることにより評価され得る:
hmmpfam -E 0.1 defensin.hmm sequence_file]
[0118] ここで“sequence_file”は、HMMERソフトウェアパッケージにより認識されるいずれかのフォーマットにおける問題のアミノ酸配列を有するファイルである。
評点がゼロ(0.0)よりも大きいか又は等しく、そしてE−値が0.1以上である場合、問題のアミノ酸配列は、本発明によればデフェンシンである。]
[0119] PFAMデータベースはさらに、Batemanなど. (2004) "The Pfam Protein Families Database", Nucleic AcidsResearch, Vol. 32 (Database Issue) pp. D138-D141に記載されている。]
[0120] 例2:抗菌活性についてのルシフェラーゼに基づくアッセイ:
通常、抗生物質の抗菌活性は、標準のプロトコールを用いて決定される。その効能は最も頻繁には、最少阻害濃度(MIC)として表される。病原性のゆっくり増殖するマイクロバクテリア、例えば結核菌のMICを決定するために、定量化できる読み出しとして放射能(BACTEC)又は蛍光(MGIT)のいずれかを利用するいくつかの修飾されたシステムが利用できる。しかしながら、それらの方法は両方とも特別な装置を必要とするので、細菌ルシフェラーゼを用いるMICプロトコールが確立された。]
[0121] そのコード遺伝子が所定の生物において形質転換され、そして発現されると、ルシフェラーゼが、その生物の生存性についてのインジケーターとして使用され得る。ルシフェラーゼ(LUX)アッセイの使用は、論点、例えば遅い増殖(栄養プレート上でコロニーを形成するために約30日)、及び結核菌についてのCFUに基づくアッセイのほとんどを苦しめるクランピングを回避する。特に、同じ設定を用いて他の化合物に比較する場合、結果は早く(2〜4日以内)、そして所定の化合物の効能について理想的であり得る。]
[0122] この例においては、結核菌H37Rvが、ルシフェラーゼ−発現プラスミドにより形質転換された。]
[0123] 1.結核菌の単一のグリセロールストックにより、1Lのローラーボトルにおける50〜100mlの7H9(Fisher,カタログ番号271310)、ADC(Fisher, カタログ番号L12240)+0.05%Tween(Sigma, カタログ番号T8761)を接種する。キャップを締め、そして37℃で30〜60rpmでローラーボトルをインキュベートする。]
[0124] 2.前記ボトルを、OD600が0.5〜0.8になるまで、インキュベートする。これは典型的には、約4〜7日を要する。
3.実験の日、朝(6〜8時間前)、培養物を約0.075のOD600まで希釈する。新鮮な培地により約50〜100mlに体積をし、そしてOD600が0.125〜0.200になるよう、6〜8時間インキュベートする。これは実験培養である。]
[0125] 4.ウェル当たりの合計体積が250μlを越えないよう、種々の濃度のペプチドを有する96ウェルプレートを製造する。
5.プレートをガス透過性ポーチに密封することによりそのプレートを37℃±5%CO2下で96時間インキュベートする。]
[0126] 6.インキュベーターからプレートを除き、そしてポーチを廃棄する。プレートを、そのフタを開いて、フード下で60分間インキュベートし、それを室温に平衡化する。
7.ルミノメーターの自動注入器を用いて、25μlのデカナール(95%エタノール中、1%)の注入により、ルシフェラーゼ反応を開始し、ルミノメーターにおけるプレートを読み取り、そしてデータを分析する。]
[0127] MICを、相対光単位(RLU)を90%(1対数)低める化合物の濃度として決定する。プレクタシン(配列番号2)のMICは約25μg/mlであることが決定され、そしてプレクタシン変異体ペプチド配列番号4のMICは約6μg/mlであることが決定された。]
[0128] 例3:CFU又は従来のプレートアッセイを用いての確認によるアッセイの有効性:
相対光単位アッセイ(RLU)の有効性を、それを、従来のコロニー形成単位(CFU)アッセイと比較することにより、実施した。このアッセイにおいては、細胞を異なった濃度のペプチドに96時間、暴露し、そして次に7H10プレート上にプレートした。そのプレート37℃で30日間インキュベートし、そしてコロニーを数えた。]
[0129] RLUにより得られた6.25μg/mlのMICは、CFUにより得られたMBCと同等であり、従って配列番号14のペプチドがプレクタシンのように、他のグラム陽性細菌に対して殺細菌性である事実を指摘する。
その結論は、現在のルシフェラーゼ設定がMICを正確に決定するために使用され得、そしてそれが高い処理能力のスクリーンとして実用化される能力を有することである。]
[0130] 例4:OD600に基づいてのMICの決定:
配列番号14のペプチドの阻害効果は、OD600によりその効果を測定することにより増殖と関連づけた。6.25μg/mlでのNZ2109は、T−25フラスコにおいて結核菌の増殖を完全に阻害することができた。
ひとまとめに考えると、例3及び4におけるそれらの両アッセイは、配列番号14のペプチドについて6.25μg/mlのMIC(=MBC)を確認する。]
[0131] 例5:結核菌に対して有能な活性を有する抗菌ペプチドの同定:
多くの抗菌ペプチドを、例2に記載のようなルシフェラーゼアッセイを用いて、結核菌H37Rvに対するそれらの抗菌活性について試験した。この特異的アッセイにおけるペプチドの濃度は25μg/mlであった。最も有能なそれらのペプチドは、プレクタシン、又は特定のアミノ酸変化を含む誘導体であった。ペプチド類、それらの対応するアミノ酸配列及びそれらの阻害程度が下記表1に列挙される。]
[0132] ]
[0133] 類似する実験設定において、プレクタシンの他の変異体を、例2に記載のようなルシフェラーゼアッセイを用いて、結核菌H37Rvに対するそれらの抗菌活性について試験した。この特異的アッセイにおけるペプチドの濃度は6.25μg/mlであった。最良のペプチド類、すなわちプレクタシンのすべての誘導体が下記表2に列挙される。]
[0134] ]
[0135] 上記ペプチドのすべては、25μg/ml又はそれ以下のMICを有した。少数のペプチド、すなわち配列番号14, 7, 9及び20が、低濃度で試験され、そして6.25μg/mlのMICを有した。ペプチド配列番号17、 18及び19は、ほとんど、RLUにおいて必要とされる10倍の低下を示し、そして従って、6.25μg/mlに非常に接近するMICを有する。]
[0136] 例6:結核菌に対して有能な活性を有する追加の抗菌ペプチド:
例3及び4に概略される方法に実質的に従って、及びNCCLSガイドライン(M24-A)に記載されるようにして、プレクタシンのさらなる変異体を、下記表3に示されるように評価した。対応するMIC値が表3に示される。]
[0137] ]
[0138] 表3に示される結果は、すべての試験されたペプチドが結核菌に対して有能な活性を示すことを示唆する。]
[0139] 例7:配列番号14ペプチドは初期定常細胞に対して活性的である:
LUX発現H37Rvを、6.25μg/mlの配列番号14ペプチドを有する96ウェルプレートにおいて、約0.1のOD600及び約1.0のOD600で同時に試験した。プレートを密封し、そして37℃及び5%CO2で96時間インキュベートした。その後、光単位を読取った。後期増殖段階に比較して、約1.0のOD600を選択した。なぜならば、約1以上のCD600で、LUXとODとの間の相互関係は、その曲線を離れるように見えるからである。また、後期増殖段階は、いずれかの微生物の方法を妨げる多くのクランピングのために、実験をより複雑にする。]
実施例

[0140] データから見られるように、配列番号14ペプチドは、試験される細菌の生理学間、すなわち約0.1のOD600と約1.0のOD600間を、有意に識別するように思えない。従って、配列番号14ペプチドは、増殖の初期対数及び初期定常期において、生物に対して有能な活性を示す。]
权利要求:

請求項1
マイコバクテリウム(Mycobacterium)により介在される疾患、例えば結核の治療処理のための薬物の製造のためへの、配列番号2の成熟ポリペプチドの位置5、9、11 、13、14、17、20、23、26、31、36 及び 38に対応する1又は複数の位置での置換を含んで成る、親デフェンシンの変異体の使用であって、前記変異体が結核菌細胞を殺すか又は阻害することができ;そして前記親デフェンシンが、配列番号2の成熟ポリペプチドに対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含んで成るポリペプチド、又は配列番号1の成熟ポリペプチドコード配列と、高い緊縮条件下でハイブリダイズするポリヌクレオチドによりコードされるポリペプチド、又はその相補鎖であることを特徴とする使用。
請求項2
マイコバクテリウムにより介在される疾患、例えば結核の治療処理のための、配列番号2のポリペプチドの位置5、9、11 、13、14、17、20、23、26、31、36 及び 38に対応する1又は複数の位置での置換を含んで成る、親デフェンシンの変異体であって、前記変異体が結核菌細胞を殺すか又は阻害することができ;そして前記親デフェンシンが、配列番号2の成熟ポリペプチドに対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含んで成るポリペプチド、又は配列番号1の成熟ポリペプチドコード配列と、高い緊縮条件下でハイブリダイズするポリヌクレオチドによりコードされるポリペプチド、又はその相補鎖であることを特徴とする変異体。
請求項3
配列番号2のポリペプチドの位置5、9、11 、13、14、17、20、23、26、31、36 及び 38に対応する1又は複数の位置での置換を含んで成る、親デフェンシンの変異体とマイコバクテリウム細胞とを接触することを含んで成る、マイコバクテリウム細胞を殺すか又は阻害するための方法であって、前記親デフェンシンが、配列番号2の成熟ポリペプチドに対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含んで成るポリペプチド、又は配列番号1の成熟ポリペプチドコード配列と、高い緊縮条件下でハイブリダイズするポリヌクレオチドによりコードされるポリペプチド、又はその相補鎖であることを特徴とする方法。
請求項4
有効量、例えば抗−マイコバクテリウム有効量の親デフェンシンの変異体を、マイコバクテリウムにより介在される疾患の処理の必要な対象に投与することを含んで成る、そのような疾患の処理方法であって、前記変異体が配列番号2のポリペプチドの位置5、9、11 、13、14、17、20、23、26、31、36 及び 38に対応する1又は複数の位置での置換を含んで成り;そして前記親デフェンシンが、配列番号2の成熟ポリペプチドに対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含んで成るポリペプチド、又は配列番号1の成熟ポリペプチドコード配列と、高い緊縮条件下でハイブリダイズするポリヌクレオチドによりコードされるポリペプチド、又はその相補鎖であることを特徴とする方法。
請求項5
前記親デフェンシンが配列番号2の成熟ポリペプチドに対して少なくとも95%の同一性を有するアミノ酸配列を含んで成るポリペプチドであり、好ましくは前記親デフェンシンは配列番号2の成熟ポリペプチドを含んで成るか、又はそれから成る、請求項1〜4のいずれか1項記載の使用、変異体又は方法。
請求項6
下記に対応する位置での置換、すなわち位置 5での置換がGly、Ser又はArgであり;位置 9での置換がGly、Ser 又は Asnであり; 位置 11での置換がAsn 又はGlyであり; 位置 13 での置換が Leu、Val 又は Lysであり; 位置 14での置換がLeu、Phe、Lys 又は Argであり; 位置 17 での置換がVal 又はGlnであり; 位置 20での置換がArgであり; 位置 23 での置換がArgであり; 位置 26での置換が Argであり; 位置 31での置換がSer 又は Thrであり; 位置 36での置換がLeuであり;そして位置 38 での置換がArgである、請求項1〜4のいずれか1項記載の使用、変異体又は方法。
請求項7
(a) 配列番号2の成熟ポリペプチドの位置 5 及び 9; 位置 5 及び 13; 位置 5 及び 14; 位置 9 及び 13; 位置 9 及び 14; 位置 13 及び 14; 位置 11 及び 5; 位置 11 及び 9; 位置 11 及び 13; 又は 位置 1 1 及び 14; (b) 配列番号2の成熟ポリペプチドの位置 5, 9, 及び 13; 位置 5, 13, 及び 14; 位置 9, 13, 及び 14; 又は 位置 5, 9, 及び 14; 及び (c) 配列番号2の成熟ポリペプチドの位置 5, 9, 13, 及び 14; 又は 位置 5, 9, 11 , 13, 及び 14から成る群から選択された位置に対応する位置での置換を含んで成る、請求項1〜4のいずれか1項記載の使用、変異体又は方法。
請求項8
前記変異体が、N5G、N5S 又は N5R; D9G、D9S 又は D9N; D11N 又は D11 G;M13L、M13V 又は M13K; Q14L、Q14F、Q14K 又は Q14R;N17V 又は N17Q; K20R; K23R; K26R; A31S 又は A31T; V36L; 及びK38Rから成る群から選択された1又は複数の置換を含んで成る、請求項1〜4のいずれか1項記載の使用、変異体又は方法。
請求項9
前記変異体が、配列番号2、 配列番号3、 配列番号4、 配列番号5、 配列番号6、 配列番号7、 配列番号8、 配列番号9、 配列番号10、 配列番号11、 配列番号12、 配列番号13、 配列番号14、 配列番号15、 配列番号16、 配列番号17、 配列番号18、 配列番号19、 配列番号20、 配列番号21 、配列番号22、 配列番号23、 配列番号24、 配列番号25、 配列番号26、又は配列番号27のアミノ酸配列に対して少なくとも90%の同一性、及び好ましくは少なくとも95%の同一性を有するアミノ酸配列を含んで成る、請求項1〜4のいずれか1項記載の使用、変異体又は方法。
請求項10
前記変異体が、配列番号2、 配列番号3、 配列番号4、 配列番号5、 配列番号6、 配列番号7、 配列番号8、 配列番号9、 配列番号10、 配列番号11 、 配列番号12、 配列番号13、 配列番号14、 配列番号15、 配列番号16、 配列番号17、 配列番号18、 配列番号19、 配列番号20、 配列番号21 、 配列番号22、 配列番号23、 配列番号24、 配列番号25、 配列番号26、又は配列番号27のアミノ酸配列を含んで成るか又はそれらから成る、請求項1〜4のいずれか1項記載の使用、変異体又は方法。
請求項11
結核の治療処理のための結核菌細胞を殺すか又は阻害することができるポリペプチドであって、前記ポリペプチドのアミノ酸配列が配列番号2の成熟ポリペプチドの位置5、9、11 、13、14、17、20、23、26、31、36 及び 38に対応する1又は複数の位置で、配列番号2とは異なることを特徴とするポリペプチド。
請求項12
結核の治療処理のための薬物の製造のためへの結核菌細胞を殺すか又は阻害することができるポリペプチドの使用であって、前記ポリペプチドのアミノ酸配列が配列番号2の成熟ポリペプチドの位置5、9、11 、13、14、17、20、23、26、31、36 及び 38に対応する1又は複数の位置で、配列番号2とは異なることを特徴とする使用。
請求項13
マイコバクテリウム細胞とポリペプチドとを接触することを含んで成る、マイコバクテリウム細胞を殺すか又は阻害するための方法であって、前記ポリペプチドのアミノ酸配列が、配列番号2の成熟ポリペプチドの位置5、9、11 、13、14、17、20、23、26、31、36 及び 38に対応する1又は複数の位置で配列番号2とは異なることを特徴とする方法。
請求項14
有効量、例えば抗−マイコバクテリウム有効量の結核菌細胞を殺すか又は阻害することができるポリペプチドを、マイコバクテリウムにより介在される疾患の処理の必要な対象に投与することを含んで成る、そのような疾患の処理方法であって、前記ポリペプチドのアミノ酸配列が、配列番号2の成熟ポリペプチドの位置5、9、11 、13、14、17、20、23、26、31、36 及び 38に対応する1又は複数の位置で配列番号2とは異なることを特徴とする方法。
請求項15
前記ポリペプチドのアミノ酸配列が、配列番号2の位置5;配列番号2の位置 9; 配列番号2の位置 11 ; 配列番号2の位置 13 ; 配列番号2の位置 14 ; 配列番号2の位置 17 ; 配列番号2の位置 20 ; 配列番号2の位置 23 ; 配列番号2の位置 26 ; 配列番号2の位置 31 ; 配列番号2の位置 36 ; 又は配列番号2の位置 38に対応する位置で配列番号2とは異なる、請求項11〜14のいずれか1項記載のポリペプチド、方法又は使用。
請求項16
下記位置に対応する差異、すなわち位置 5に対応する差異が、Gly、Ser又はArgであり;位置 9に対応する差異が、Gly、Ser 又は Asnであり; 位置 11に対応する差異が、Asn 又はGlyであり; 位置 13 に対応する差異が、 Leu、Val 又は Lysであり; 位置 14に対応する差異が、Leu、Phe、Lys 又は Argであり; 位置 17 に対応する差異が、Val 又はGlnであり; 位置 20に対応する差異が、Argであり; 位置 23 に対応する差異が、Argであり; 位置 26に対応する差異が、Argであり; 位置 31に対応する差異が、Ser 又は Thrであり; 位置 36に対応する差異が、Leuであり;そして位置 38 に対応する差異が、Argである、請求項11〜14のいずれか1項記載のポリペプチド、方法及び使用。
請求項17
前記ポリペプチドのアミノ酸配列が、(a) 配列番号2の成熟ポリペプチドの位置 5 及び 9; 位置 5 及び 13; 位置 5 及び 14; 位置 9 及び 13; 位置 9 及び 14; 位置 13 及び 14; 位置 11 及び 5; 位置 11 及び 9; 位置 11 及び 13; 又は 位置 11 及び 14; (b) 配列番号2の成熟ポリペプチドの位置 5, 9, 及び 13; 位置 5, 13, 及び 14; 位置 9, 13, 及び 14; 又は 位置 5, 9, 及び 14; 及び (c) 配列番号2の成熟ポリペプチドの位置 5, 9, 13, 及び 14; 又は 位置 5, 9, 11 , 13, 及び 14から成る群から選択された位置に対応する位置で、配列番号2とは異なる、請求項11〜14のいずれか1項記載のポリペプチド、方法及び使用。
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引用文献:
公开号 | 申请日 | 公开日 | 申请人 | 专利标题
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